鎌田 慧
ドキュメント 屠場
スーパーマーケットでマグロの解体ショーなんてやったりするけど、そういえば、牛や豚は、「生き物」から「肉のかたまり」になる、その間の過程のところを、今まで意識したことがなかった。

過去、肉食が禁忌とされ、「穢れ」とされたことから、差別されてきたそうだ。でも、本の中でも語られているが、肉を食べるくせにその肉を作り出している人たちを差別するというのはおかしい。
(じゃあ菜食主義者ならいいのか、というとそうじゃないと思うけど。)

解体作業は、重労働です。職人技です。かっこいいです。自分の仕事に誇りを持っていて、がっちり団結している。かっこいいです。

読む前は。なんとなく義務感みたいなもので、「自分の食べるものがどのようにできているのか、知っておくべきではないか」みたいに思っていたのですが。
読んだ後は。もっと単純な好奇心で、「職人芸を見てみたい!」と思いました。

一般の人が見学とかできるんでしょうか。

★本日、購入した本★

山下 力
被差別部落のわが半生

鎌田 慧
ドキュメント 屠場

↑上記2冊は、部落、あるいは差別問題についての本。

福島 瑞穂
結婚と家族―新しい関係に向けて

↑出版されたのが92年なんで、著者紹介のところに「現在-弁護士」となってますけど、社民党党首の福島みずほさんの著書です。

池田 由子
児童虐待―ゆがんだ親子関係


★本日、気になった本★

仲本 秀四郎
知・記号・コンピューター

金城 清子
生殖革命と人権―産むことに自由はあるのか

青木 理
日本の公安警察

↑警察小説(って言うのかな?)なんか読んでると、ときどき所轄と公安の対立、なんてものが出てきます。
その中では、公安は、一般の(って言うのか?)警察官もいまいち実体がわからない組織、として扱われていることが多いように思います。
さてさて。そんな公安警察について、この本を読めばわかるのか?

福島 章
犯罪精神医学入門ー人はなぜ人を殺せるのか

ツルティム ケサン, 正木 晃
チベット密教

夢枕獏のファンです。彼の小説には、密教を取り上げたものが多いです。
なので、興味を持って読んでみたのですが……。

すみません、残念ながら本質的なところはよくわかりませんでした……。
仏教について、そもそもよく知らんもんな……。

見てきました。
よかったです。

原作を読んだ後に映画を見ると、私の場合失望してしまうことが多いのですが、この映画に関してはそれはありませんでした。

もちろん、原作と違う部分はいろいろあります。
けれども、それが気にならないというか、素直に「なるほどぉ、そうきましたか」と思えるというか。

違和感を感じたのが2カ所ほどありましたけど……。

ひとつ目は、博士の義姉が、博士のことを会話の中で「義弟」ということ。
小説では、活字ですから「義弟」でいいと思うんですけどね。
普通、会話の中で「義弟」っていいます? 「義理の弟」って言いません? そんなことないのかなぁ。
「ぎてい」って音の響きに、私は違和感があったのですが……。

ふたつ目は、もうちょっと深刻というかなんというか。
家政婦をクビになった後、息子の「ルート」が博士の家に遊びに行き、義姉から呼び出された場面。
自分にとって博士との時間が大切だった、ということを、家政婦が強く主張するのですが、その「自分にとって」というところを強調するところが、なんだかすごく、自分勝手というか、「自分のことしか考えてないんか」と思ってしまってちょっと鼻につきました。
ちょっと原作から受けるイメージとギャップを感じてしまいました。
もっと息子や博士のことを考えた発言があってほしかったな、とか思ったりしました。

そのほか、特に、原作よりも、博士と義姉の関係がはっきり描かれているのですが、これは成功だと思います。
浅岡ルリ子さん演じる義姉の存在感が、より強くなっています。

全体的には、とてもいい映画だと思いました。
原作を知らない人にも、原作を読んだ人にも、薦められる映画です。

上原 善広
被差別の食卓

引き続き、部落差別に関する本です。買ったその日に読み終わりました。

と言っても、この本で取り上げているのは日本の部落差別だけではなく、世界で差別を受けてきた人たちの食生活を紹介しています。

フライドチキンがソウルフード(差別されていた人たちが食べていたものをルーツとするもの)だったとは驚きました。

ほかに、日本の部落で食べられていたものと、世界のソウルフードに共通点が多いことも驚きです。