- 角岡 伸彦
- はじめての部落問題
私の人生に、ある日突然、「同和教育」は、やってきた。
小学校6年になるときに、引越と転校を経験した。転校した先で、初めて同和教育というものを受け、そこで初めて「部落差別」というものがあることを知った。
だけど、私にとって、それはとても中途半端な教育で。
突然、「部落」というものがあることを聞かされ、「差別はいけない」と言われても、そもそもなんで差別されてきたのかが全然わからなかった。
「部落」というのがどこにあってどんな人たちがいて、そもそもどういう成り立ちでその「部落」というものができて、そして差別されるようになったのか、そういうことが全然わからなかった。
何もわかんないから、差別はしませんよ。だって差別する理由がわかんないんだもん。実際に「部落」の人と会ったわけでもないから実感もないし。
ただ、知識として、世の中に「部落差別」というものがある、ということだけを知った、それが私にとっての「同和教育」でした。
そんな、なんとなく消化不良のような、「で、結局、部落ってなんなのよ?」という思いだけは、ずっと持っていて。
だからといって積極的に調べるほどの熱意もなかったのですが。そんな私にも答えが見つかるだろうか、と思ってこの本を買ったのでした。
1日で読みました。
長年の疑問の多くが解けました。
読んでよかったです。
思うところはいろいろありますが、少し自分の中で整理して、書く気になったらあらためて書きます。